〜 ご 先 祖 様 物 語 〜
(こんな話があったのね・・・)


4月24日・25日は、来栖のお祭りでした。私が長い間、当たり前のように見ていた来栖の二人獅子は、結構他の地区の人には珍しいらしく初めて見た人は必ず感動します。
獅子舞の種類として「へび」「獅子殺し(台詞あり)」「たけつぎ」があります。(その他にもいろんな技の名前があるらしい・・・)
最近、なんとなくお祭りについて考えていると一つの事に気が付きました。
獅子舞は、すべていろんな状況を表現しているものなのですが、これらの舞をすべてつなげると一つの物語になると言う事です。
(注:「へび」とは、獅子が蛇を獲る様子を表現しています。「たけつぎ」とは、獅子とご先祖様の激しい格闘の様子を表現しています。「獅子殺し」とは、ご先祖様が見事に獅子を倒す様子を表現してます。)

〜ご先祖様物語〜(「へび」→「たけつぎ」→「獅子殺し」)
ある日二人のご先祖様が獅子撃ちに出かけました。いくつもの高く厳しい山を越えやっと大きな獅子を見つける事ができました。二人はしばらく獅子の様子を窺う事にしたのです。


大きな獅子は、猫のように毛づくろいをしていました。しばらくしてお腹のすいた獅子は、獲物を探しに出かけました。すると大きな蛇が獅子の前に現れました。獅子は、その蛇を食べようと飛び掛り獅子と蛇の格闘が始まりました。長い格闘の末、ついに獅子は蛇を咥え振り回し食べてしまいました。




すると獅子は、様子を窺っていた二人に気付 威嚇してきたのです。
二人は、威嚇する獅子を静めようと周りを廻りながら術をかけていきました。
しばらくたって一人の先祖が獅子に飛び乗りました。上手く手なずけたかと思った瞬間、獅子がまた暴れだし背中の先祖を襲います。
手を噛まれた先祖は、持っていたシデを落としてしまい獅子の背中から振り落とされてしまいました。

怪我をして動けなくなってしまった先祖を獅子が襲いますが、それを槍を手にした先祖が必死にかばいます。そして獅子を遠ざける事が出来ました。しばらくすると、獅子がおとなしく眠りはじめました。 その間に、先祖は一生懸命に怪我の手当てをします。


「治ったか?治ったか?」「治いてもろたらおらが恩人医者じゃ」(治してもらって私の恩人のお医者様だ)
回復した先祖は、また二人で獅子撃ちにいどみます。
獅子は立ち上がり二人を襲います。先祖も一人を肩にのせ応戦します。
そして長時間の激しい獅子との格闘の末、やっと獅子が弱ってきました。




二人は、掛け合いのあと力を合わせて獅子を倒します。
横倒しになった大きな獅子にとどめを刺そうと一人は頭、一人は後ろ足にまたがりました。
そして「そっ・そっ・そっそっ・そっ」と声をかけて二人同時にとどめを刺しました。
倒した獅子を見て二人は口々に「でっかいもんじゃ、でっかいもんじゃ」「千両貫もんじゃ、万両貫もんじゃ」「この獅子獲ろぞと七山さがいた」(大きいものだ、大きいものだ)(千両貫ものか、万両貫ものか)(この獅子を獲るために七つもの山をさがしたのだ)と喜びを語りあいました。

獅子を縛り狩を終えた二人は、「いっぷくやろまいか」「それもよかろう」(休憩しようじゃないか)(それもいいだろう)と腰をおろし煙草を吸います。 休憩を終え「上手かった、上手かった」「上手かった、辛かった」(おいしかった、おいしかった)(おいしかったが辛くもあった)と煙草の感想を語りながら上機嫌で帰って行きました。

少し私の創造で作っている所もあるのですが、立派な物語になってると思いませんか? 他の地区の獅子舞にも、いろんな意味がそしていろんな物語が隠れているのでは無いでしょうか? こんな風に視点を変えてお祭りを楽しむのもなかなかいいものですよ。
興味のある方は、一度調べてみてはいかがですか?

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