〜 小来栖の天狗踊り(ちろろ) 〜
平村小来栖の祭りで踊られる天狗踊りを北康晴さんに教えて頂きました。
普通、春祭りの天狗といえば獅子舞とセットのモノと思いますよね。 でもココの天狗は違うんです!!
五箇山地方で唯一複数(4人)の天狗だけで舞われる踊りなんですって・・・ この踊りには、竹棒を持って舞う踊りと、傘を持って舞う踊りがあるそうです。
ちなみに小来栖の人はこの天狗踊りを「ちろろ」と呼んでいるそうです。
あ〜それなら知っとる!夏になるとでてくるアブの小さいような刺されるとめちゃくちゃ痛い虫??
おいおいそれは、「おろろ」やないけ! ・・・・・・ 失礼しました。
なんでも、天狗踊りのルーツには2通りの説があるらしいのです。
第1の説
大正から昭和に移るころ、旧304号線(現在の村道 小来栖梨谷線 と言うより小来栖から上松尾、田代を抜けて現在の平スキー場に行く道)を建設時に働きに来ていた作業員が伝え残していったらしいとのこと・・・
その作業員は、富山県東部、魚津・黒部周辺の出身だったらしく、今でも小来栖の踊りとは少し違うけれど新川地方にも同じような天狗踊りが伝えられているそうです。道路建設当時は、まだ秘境と呼ばれ冬には陸の孤島となっていただろうから、建設作業も容易では無かっただろう。作業員の人達も長期間、小来栖に滞在し時には村民と夜酒を飲みながらお互いの地区に伝わる郷土芸能を見せ合ったりしたのだろう。
その時、作業員達が紹介した新川地方の天狗踊りをその後、小来栖の祭りで踊るようになった・・・
第2の説
嘘か誠か定かでは無いけれど小来栖の獅子は、今では消滅してしまった田代地区の獅子を譲り受けたらしい・・・だから天狗ももしかしたら田代からきたのかも知れない・・・
正直、本当の所は分からないらしいんですよ。
天狗のルーツは少し気にかかるけど、その天狗を小来栖の人達が何十年もの間、大切にして次の世代へ受け継いできた。
まだ昭和の時代にそれまで祭りでしか披露していなかった「ちろろ」を、「踊ってくれないか」と依頼があったそうです。村民の方々に小来栖の「ちろろ」を知ってもらういい機会だと思い何年か続けて出演したそうです。しかしその間、ステージ用に衣装や踊りを変えたり、心無い事を言われたりかなり意に沿わない事もあって・・・
「たくさんの人に「ちろろ」を見て知ってもらいたい」と言う思いが伝わらない、そして自分達の地区に伝わるものを大切に守って行かなければという思いからそれ以後、残念ながら出演を断っているんだそうです。
大正・昭和・平成と時代が変わった今も、大切に守られ受け継がれている伝統・・・ 次の世代へ託す思いというのは何十年もの間変わることは無かったでしょう。これからも、この伝統を大切に守り次の世代へ受け継いで欲しいものです。今も小来栖の祭りでは、宮参り・夜獅子の最後・裏祭りの最後に天狗踊り「ちろろ」が踊られます。このページを読んで見てみたいと思われた方は、来年の春祭りぜひ足を運んで見てください。
最後に、「ちろろ」に対する熱い思いを語ってくださった、北さんどうもありがとうございました。
そして「おらの所の祭りにもこんな伝統・歴史があるじゃ」って方は、ぜひ教えて下さい。